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Technical Note Vol.3
■Vol.3 - Li-ionバッテリーの寿命を延ばす
ノートパソコンで使用されるLi-ion(リチウムイオン)バッテリーは、使い方を誤ると、寿命が短くなってしまいます。
ノートパソコンのバッテリーは、メーカーや機種によって規格がバラバラで、かなり高価な部品です。正しい使い方によって、長持ちさせるにはどうすればいいでしょうか? いろいろなサイトから情報を集めて整理してみました。
(1)一般的な特性と注意事項
× 100%充電した状態のままだと寿命が縮む
リチウムイオンバッテリの保管方法: dynabook.comサポート情報:
http://dynabook.com/assistpc/faq/pcdata/000639.htm
満充電に近い状態で保管(=長期間満充電状態になるような運用)をすると、内部のガス圧が上昇し、寿命が縮むということのようです。
ということは、ACアダプタを常に接続して、ほぼ100%のままで運用し続けることは良くありません。ただ実際には、多くの方がそのような使い方をされているのではないかと思います。
× 100%放電した状態で放置すると充電できなくなる
アップル - バッテリー - ノートブックコンピュータ:
http://www.apple.com/jp/batteries/notebooks.html
完全に放電した状態のまま充電しないで放置すると、再充電不可能になるようです。
バッテリーは使用していなくても自然放電しているため、ACアダプタで使用するからといって長期間外したままにしておくと、100%放電して使用できなくなります。
× 高温下では寿命が縮む
Li-ion電池の話 バッテリー-ベイサン:
http://www.baysun.net/lithium/lithium.html#anchor28338
保存温度が高いほど劣化が激しくなるということで、ノートパソコン使用時に、バッテリー近辺が高温の状態で使用し続けると、バッテリーの寿命が縮むことになります。
バッテリーは、通常、本体裏面、または背面に付いていますが、特に裏面に付いている場合、高温になっていないか注意が必要です。
※ご注意
ここで説明しているのはLi-ion(リチウムイオン)電池の場合であって、Ni-MH(ニッケル水素)電池の場合には状況が異なります。バッテリーのラベルには、必ずどちらかの名称が記載されているはずですので、間違えないようにお願いします。
(2)上手な使い方とは?
上記の特性を考慮すれば、以下のような使い方がベターと考えられます。
a) ACアダプタ主体で使用する場合
満充電ではない状態(可能なら50%充電状態)で、バッテリーを取り外し、冷暗所で保管します。さらに定期的にパソコンに取り付けて残量を確認し、10%を切るようなら再充電します。完全放電させないように、注意することが必要です。
※「定期的」というのはなかなか難しいですね・・・。
b)バッテリーでの使用も必要な場合
常にバッテリーの充電状態をチェックし、100%または100%直前まで充電されたら、ACアダプタを取り外してバッテリーで運用します。逆に10%を切る状態まで消費したら、ACアダプタを取り付けて再充電します。いずれにしても、過充電、過放電は避けるようにし、なおかつバッテリー周辺が高温にならないように気をつけます。
■ThinkPadのリコンディショニングについて
当工房ではIBM(現Lenovo)のThinkPad
X40を所有していますが、標準バッテリーが消耗して、気がついたら容量が55%も減っていました(容量が半分以下=駆動時間もスペックの半分以下)。比較的新しいThinkPadの場合、バッテリーの
「リコンディショニング」を行うことで、容量の回復ができますが、ちょっとしたコツがあるようです。同じような現象に悩まれている方はお試し下さい。
(1)一般的なリコンディショニングの使い方について
バッテリー情報画面の「バッテリー・ヘルス」でバッテリーの状態を確認できますが、この画面で「定格容量」に対して「満充電容量」の値が小さくなると、その分だけ容量が小さくなった(=消耗した)ことになります。ただ、使い方が悪いと、実際に消耗した以上に満充電容量が誤って小さく認識され、バッテリー駆動時間が短くなってしまうことがあります。
ここで「バッテリー・ヘルスの改善」機能により、リコンディショニングを行うことで、満充電容量を再認識させ、バッテリー本来の容量を再認識させることで、誤って減ってしまった容量が復帰する可能性があります。
通常、「リコンディショニング」を実行すると、以下のような動作を自動的に行います。
- 100%まで充電する
- ACアダプタ給電を内部で自動カットし、バッテリー運用に切り替える
- 省電力機能を全て無効にし、バッテリー容量がほぼ0%になるまで動作させる
- 「満充電容量」を訂正して再起動する
ただ、私もこの手順で実行してみましたが、45%に減った容量は改善できませんでした。
(2)より効果的なリコンディショニング
リコンディショニング実行時に、バッテリーの詳細情報を逐次チェックしてみたところ、あくまで私の推測ですが、以下のような動作をしていることが分かりました。
- 100%まで充電する
- ACアダプタ給電を内部で自動カットし、バッテリー運用に切り替える
- 省電力機能を全て無効にし、残り1分前後になるまで動作させる
-
残り1分の状態でバッテリーの状況(電圧等?)をチェックしながら、本当に容量を使い切っているか確認、まだ容量が残っているようならそのまま動作させ続ける
- 実際に動作を延長した間に使用した電力量を満充電容量に加算し、残り時間を再計算しなおす(残り1分が6分に伸びたりする)
- 再度動作を続けさせ、残り1分前後になった時点で再度チェックしながら動作させ続ける
- さらに動作し続けたなら満充電容量を訂正、もう容量が無ければ訂正せずに進行
- 容量がほぼ0%になったところで終了、充電を開始する
この場合重要なのは、4〜5の処理でバッテリーの状況を再認識させる部分で、この部分が正しく行われないと、訂正は行われないようです。結果として、以下のポイントに注意し
、4〜5を丁寧に動作させることで、リコンディショニングによる改善の可能性が高いと思われます。
- リコンディショニング実行時には極力消費電力を抑えること
例)
画面輝度は最低に
常駐プログラムは全て終了
スクリーンセーバーもOFF
内蔵無線LAN等OFF
マウス等の周辺機器は取り外し
- 効率よい放電のために、バッテリーを冷却すること
例)
パソコン下部に何か物を挟んで通気をよくする
扇風機などで風を通して冷却する
実際、上記の55%も消耗していたバッテリーはこの方法でリコンディショニングを行い、以下のように改善しました。
最初:
消耗度55%、満充電容量14.5Wh、駆動時間約1.0h、バッテリーヘルス「赤」色
リコンディショニング実行1回目:
消耗度38%、満充電容量17Wh、駆動時間約1.5.h、バッテリーヘルス「黄」色
リコンディショニング実行2回目:
消耗度25%、満充電容量20Wh、駆動時間約2.0.h、バッテリーヘルス「緑」色
■ThinkPad以外のノートパソコンの場合
上記のようにThinkPadのバッテリー管理機能は非常に強力で、さすがにビジネスノートパソコンを代表するモデルだけのことはあります。ThinkPad以外のノートパソコンの多くには、そのような機能は搭載していませんが、上記の「上手な使い方」はいずれの機種にも該当するはずです。せっかくのバッテリーを生かすも殺すも使い手のあなた次第、上手に使って長持ちさせましょう。
補足:
私の知る限り、Phoenix BIOS搭載のNEC LaVie/VersaProの一部には、バッテリーリフレッシュ機能があります。BIOSの設定の中に項目があればリフレッシュが可能ですので、試してみられてはいかがでしょうか?
2006/7/16 Hiromi Kohtoku
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